2010年夏学期 総合科目一般 D.人間環境一般
世界の水安全保障と日本の貢献〜問題解決へ向けた「水の知」〜
講義資料を順次公開予定 - UTOpenCourseWare
※UTOpenCourseWareとは、東京大学教員の講義資料を無償で公開するWebサイトです。
【開催概要】
講義題目:世界の水安全保障と日本の貢献〜問題解決へ向けた「水の知」〜
代表教員:滝沢智
所 属:大学院工学系研究科都市工学科
(総括プロジェクト機構「水の知」(サントリー)総括寄付講座 兼任)
曜 限:金曜5限(16:20-17:50)
教 室:105(1号館)
対 象:学部1,2年生
※案内用ポスターはこちら
講義の目的概要:
21世紀は人口増加、経済規模の急拡大と気候変動に伴い、世界で水をめぐる紛争が起こるとさえ言われています。その一方で、水と衛生分野への日本のODA実施額は世界最大であり、最近では政府の支援のもとで日本企業も海外に向けた水ビジネス展開を目指しています。このように、水をめぐって、日本と世界の関係がより密接で複雑になる中で、日本の政府・企業・個人が世界の水の安全保障に貢献するためには、より積極的で戦略的な思考が必要です。しかし、世界の様々な地域で水に関する利害は錯綜し、水を管理する実務は多岐にわたっている中で、水に関する「知」は様々な分野に分散しています。そこで、水問題解決に向けた分野・組織横断的な知識体系を統合的に学ぶため、世界の水問題を概観するとともに、水に関連する各分野の第一線の研究者・実務者たちに話題提供をいただきながら講義を行います。 本講義に参加する学生は、文理、学年を問いません。あらゆる分野を志す学生の参加を歓迎します。
教科書:プリントを配布する
授業の方法:配布資料およびスライドによる。
授業のキーワード:水、衛生、ODA、環境、都市、持続可能性
評価方法:出席(40%)+レポート3回(60%)
レポート提出締切日:
1. 第1部 「世界の水問題と水の安全保障」レポート
提示日:5月14日、締切日:6月4日
2. 第2部 「日本の貢献(I)~公民連携と民間企業・NGOの役割~」レポート
提示日:6月18日、締切日:7月2日
3. 第3部 「日本の貢献(II)~日本のODAと「水の知」の活用~」レポート
提示日:7月14日、締切日:7月28日
授業計画
第1部:「世界の水問題と水の安全保障」 |
4/9(金) |
「世界の水問題と気候変動」 |
沖大幹(東大生産研 教授・「水の知」兼任) |
4/16(金) |
「水を巡る国家間の確執と協調」 |
中山幹康(東大新領域創成科学研究科 教授・「水の知」兼任) |
4/23(金) |
「世界の水と衛生問題」 |
滝沢智(東大院工学系研究科都市工学科 教授・「水の知」兼任) |
5/7(金) |
「気候と水循環の変動への適応を支える科学技術」 |
小池俊雄(東大院工学系研究科社会基盤学専攻 教授) |
5/14(金) |
「世界に向けた日本の水戦略」 |
吉村和就(Global Water Japan 代表) |
第2部:「日本の貢献(I)~公民連携と民間企業・NGOの役割~」 |
5/21(金)
→6/11(金) |
「総合商社による海外事業」 |
西村弘(三菱商事 水・環境ソリューションユニット 次長) |
6/4(金) |
「横浜市水道局の国際協力活動」 |
佐藤千鶴(横浜市水道局) |
6/11(金)
→5/21(金) |
「途上国における地下水問題とその解決に向けて」 |
徳永朋祥(東大新領域創成科学研究科 准教授) |
6/18(金) |
「世界の水市場に向けた企業戦略」 |
芦刈俊彦(サントリーホールディングス株式会社 水科学研究所長) |
第3部:「日本の貢献(II)~日本のODAと「水の知」の活用~」 |
6/25(金) |
「途上国の水と衛生の改善とODAの役割」 |
橋本 和司(八千代エンジニヤリング株式会社国際事業本部顧問) |
7/2(金) |
「世界の森林管理と水資源の保全」 |
蔵治光一郎(東大院農学生命科学研究科 講師) |
7/9(金) |
「開発途上国の住居と水・衛生」 |
城所哲夫(東大院工学系研究科都市工学専攻 准教授) |
7/14(水) |
「日本の川文化と今後の治水のあり方」 |
大熊孝(NPO法人新潟水辺の会代表、新潟大 名誉教授) |
→ページトップへ
→研究活動トップへ
|